☆戦略と戦術 あなたは違いわかりますか?☆
戦略と戦術は違うものです。
副業はコンサルタント。夜の顔は占い師。まるくまもぐらです。
(専門書でも意味を取り違えていることが多いです。Wikipediaの説明もいい加減です。)
経営の失敗は、この戦略と戦術の取り違いによるものもたくさんあると思います。
それぞれ見ていきます出典は「ブリタニカ国際大百科事典」(子供の頃祖父が買ってくださりました。電子化の時代ですが、ぱらぱら眺めていると落ち着きます。)
戦略
国家目標の達成,特に国家の安全を保障するため,平時戦時を通じて国家の軍事,政治,経済などの諸力を総合的に発展させ,効果的に運用するための方策。
戦術
作戦または戦闘の直接目標を,最も効果的に獲得することをねらいとして行われる方法的技術。軍隊の編制,装備,配置および戦力指向の方向,時機,目標などにわたる。
いかがでしょう?元々が軍事用語なので分かりにくいかもしれません。
(まるくまもぐら、大学院で経営学を学んでいました。さらに戦略論や組織論などを肌で感じたいと思い。3か月ほど陸上自衛隊で訓練をしてきました。)
なるべく分かりやすく説明しますね。
1,戦略⇒あらゆるパターンを想定して、有利な状況で戦えるように準備すること。
2,戦術⇒戦略立案時に想定していた実行シナリオから、最善策を選択すること。
トレーディングカードゲーム(遊戯王みたいの)で例えてみました。(戦略と戦術の話ですが、もっと前段階の政治も入れてみました。)
0,(政治)⇒自分が有利に戦えるゲームに持ち込む。
羽生善治さんと将棋で勝負したら、一般人はどう頑張っても勝てませんよね。
あなたが得意な、ゲームなら勝てる確率が断然高くなります。
このように自分の得意なゲームで勝負が出来るように交渉することが政治です。
あるいは、あらかじめ自分が得意なルールで勝負が出来るようにすることも政治です。
1,戦略⇒有利に戦うための手札をそろえる事。
トランプのゲームでは多くの場合、手札はランダムに配られます。
対戦カードゲームはカード、対戦相手や大会などに合わせてカードを用意します。
強いカード、特殊な効果のあるカード、色々考えて手札をそろえていきます。
この事前準備が戦略です。
2,戦術⇒切る手札を選ぶこと。
戦略(手札を選ぶときに)色々状況を想定していたと思います。
その中から実際の相手の出したカードや自分のカードに合わせて最適な行動をします。
この、実際の状況に合わせてとる行動を決めることが戦術です。
イメージつかめましたでしょうか?それぞれ似たような意味の言葉を並べてみます。
戦略(調査、計画、準備、教育、採用)
戦術(決断、選択、実行、方法)
戦略というと、華々しい一発逆転の手品みたいな奇策をイメージされる方がとても多いですが。残念ながら実際は地味でつまらないものです。
しかし当たり前ですが、どんな勝負でも、きちんと考えて、コツコツ地道に準備や修行を重ねてきた人には敵いませんよね。
まるくまもぐら通信でも、戦略と戦術を扱っていきたいと思います。
まちきれない人のために参考書をお教えします。
☆わかりやすい戦略の教科書ランキング☆
第一位 田中芳樹「銀河英雄伝説」
小説ですが堂々第一位です。これ以上分かりやすい戦略論の書籍はないです。
最近、漫画とかアニメとかリメイクしています。
学生時代お風呂の中で小説を、アニメ見ながら毎日夕飯を食べていました。
下で紹介する、ローマ史や中国史のエッセンスを取り入れた未来の架空戦記です。
銀河の端と端の帝国と自由惑星同盟に分かれて、宇宙戦艦どうしの戦争で銀河の統一を目指すようなお話です。
あらすじだと荒唐無稽な感じがしますが、政治、戦略、戦術の概念をこの上なく分かりやすく書いています。
第二位 塩野七生「ローマ人の物語」
ローマの誕生から滅亡までを書ききった歴史小説の最高傑作です。
戦略とはつまり、伝説の政治家たちがローマの発展のために考え行ってきたこと。
戦術とは英雄、将軍達がローマの勝利のために決断、選択してきたこと。
この本もお風呂の中でマーカーを片手に読んでいました。
古代ローマでは、戦争に際しまず初めに、ローマから石畳の道路をつくり、川に橋を架け、前線に町をつくり、戦場に壁をつくって、相手の10倍くらい兵士を送り込んでやっと戦い始めたそうです。ここまでやれば絶対勝てますよね。これが戦略です。
第三位 孫武「孫子」
ビジネス書でも解説書がたくさんありますね。戦略論の元祖です。
誰の言葉だか忘れてしまいましたが、「戦略とは古代中国人の戦う方法」と聞いたことがあります。私もまったくその通りだと思います。孫子の前に戦略無し、孫子の後に戦略無し。原点であり頂点です。
武田信玄は風林火山の旗印で有名ですが、この本の言葉からとっています。
以上、今日は戦略と戦術についてでした。
大事ですが分かっていない人がとても多いです。気合や根性に頼らす、当たり前のように勝利できるための準備を追及するのが戦略です。
もともと争い競う方法について発展しましたが、世界を明るく仲良く楽しくするために応用する方法はきっとあるはずです。ぜひ明日からの仕事に活かしていきましょう。