まるくまもぐら通信

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☆ゴッホ 最期の手紙にみる仕事術☆

ゴッホ 最期の手紙

副業はコンサルタント。夜の顔は占い師。まるくまもぐらです。

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画家のフィンセント・ファン・ゴッホの生涯とその死を描いた2017年のアニメ映画です。アニメといってもよくあるものではなくて、125人の画家が描き上げた6万5000枚の油絵を映像化しているものです。

 あらすじは、ゴッホの自殺から一年後。郵便局員の父から、ゴッホが弟のテオに宛てた最後の手紙を託されたアルマンがゴッホの死の真相に迫るというサスペンスです。

 素晴らしい術映画でした。日本からも画家の古賀陽子さんが映画の作成に参加しています。本当に素敵な事だと思います。

 

 

 芸術性もさることながら、この映画の製作過程が大変興味深いと思いました。

仕事を効率よく進めるためのヒントがたくさん隠されていると感じたので皆さんと共有したいと思います。

1, 初めに、絵画に似た雰囲気のキャストによって実写映画を撮影する。

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2, 実写映画を基に、アニメーションを作成。

3, リーダーによる配色や作業の調整

4, 分担して塗り絵

 

150人の画家の皆さんがチームワークを発揮してこの壮大な映画を完成させました。

皆さん一流の画家かと思いますが「大天才ゴッホが150人いる必要はない。」という点でチームワークの勝利かと思います。

 

仕事を効率よく進めるためのヒントがたくさん隠されていると思います。

・段取り術

  まず初めに、アニメーションの下書きのために実写映画を最初に撮影していたことに驚きました。

  これは仕事の段取り術の良いヒントになると思います。

  昔から仕事は、段取り8分仕事2分といいます。

  世界初の油絵によるアニメーション映画です。いきなり最初から一人一人がバラバラに絵を描き始めては、映画の全体像も分からず、完成までに必要なコストも、日程もよくわかりません。

  一本実写映画を撮ることで、

1,計画の全体像がはっきり分かります。大枠をしっかり決めるのが大切です。

2,画家の皆さんのアウトプットのイメージが明確になる。

3,作業計画を正確に立てることができる。

(実写の一コマ一コマを絵にすればいいのです。1コマ×枚数が必要な時間とコスト)

4,作業の分担がしやすくなる。

(パートごとに必要な人員が明確なので割り振りもしやすいです。)

 様々な良い効果があるように思いました。

 

・タスク分解

 今回の映画は完成まで4年間かけたそうです。しかし監督一人だけだったら100年かけても終わらなかったかもしれません。今回は上手に段取りして、絵を描く工程が塗り絵にできました。(ある程度ハイレベルであれば天才でなくてもOKという意味で)

 難しい複雑な仕事を簡単な作業に落とし込んで手分けして行うというのが高速化のカギです。

 

・規格化、標準化

 個性派ぞろいの画家さん125人ですが、一人一人いつもの通りに個性を発揮してもらっては統一感のあるアニメ映画になりません。実写をベースの正確な下書き。また各人のトレーニング。(古賀さんは3か月、映画作業の前にトレーニングを受けたそうです。)

絵具の調合、工程ごとの現場リーダーの調整など、画家の皆さん一人一人のアウトプットの標準化のために工夫の跡が見られます。

 仕事でも各作業者のアウトプットのバラツキが問題になることが多いです。学ぶべき点が多々あります。

 

・プロジェクトマネジメント

 実写映画でマイルストーンをきっちり設定、各作業者を割り振って計画的に進める。

 一見管理が難しそうな芸術の分野でも、プロジェクトマネジメントをしっかり行い映画を完成させています。

 

・リーダーシップ

  個性派ぞろいのメンバーがバラバラにならず無事に映画完成のゴールにたどり着けました。①最初に完成の絵(実写映画を見せる)②世界初という偉業 ③多くのメンバーでチームワークを発揮する喜びを理解してもらう。④ゴッホファンの画家さんを集めての映画作成、ゴッホという偉人に迫れる機会。

などメンバーのモチベーションを上げる要素がいくつかありました

モチベーション向上の参考にできるかもしれません。

 

今回は映画を題材に経営学のテーマをお話しました。日常生活のあらゆる場面が学びのチャンスです。色々発見のある充実した日々が過ごせますように。